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SSH理科特別講座

◇平成25年度 SSH理科特別講座

1 目的 大学の研究者から直接講義を受けることによって、研究者の探求心、論理的思考、創造的発想に触れる。学問や大学への興味・関心、学びに対するモチベーションを高め、知的視野を広げる。学習指導要領の範囲を超えて、より深く広く自然科学を学ぶ。
2 日時
  1. 平成25年6月7日(金)13:00~15:00
3 対象生徒
  1. 3年理系生徒 195名
4 講師・講義タイトル
  1. (1) 物理講座1
    名古屋大学大学院 理学研究科 素粒子宇宙物理学専攻宇宙論研究室
    准教授 松原隆彦 先生
    「宇宙論の研究」
    概要:講義では、「宇宙論、天文学、理論物理学」などの分野について紹介する予定である。これらの分野は、世界のありように対する人間の根源的な好奇心が研究の動機となっている。小さい極限である素粒子の世界や、大きな極限である宇宙の全体構造を科学的に調べることにより、この世界全体が何で出来ているのか、宇宙空間はどこまで広がっているのか、この世界はどこから来てどこへ行くのか、などという一見突拍子もないような疑問への答えが、少しずつ見え始めている。 こうした基礎的な研究は直接すぐに社会の役に立つという目的で進められていないにもかかわらず、長い目で見れば当初は予想できない形で社会の基盤を支える技術にも応用されている。また、こうした研究の世界がどのような雰囲気で進められているのか、大学や大学院での勉強内容や、研究生活などについても紹介する。
    参考図書 松原隆彦著「宇宙に外側はあるか」(光文社新書)
  2. (2) 物理講座2
    名古屋大学大学院理学研究科 物質理学専攻
    助教 出口和彦 先生
    「物質の中の小宇宙-特異点と極限環境の物理」
    概要:「超伝導になる磁石」や「物質の中のブラックホール」を中心に話させていただけたらと考えています。
  3. (3) 化学講座1
    名古屋大学 物質科学国際研究センター
    准教授 高木秀夫 先生
    「化学反応と化学構造に関する理論」
    概要:最近の化学科志望の学生には、物理が嫌いな子が増えてきました。もちろん数学も嫌いということなのですが。一方で、世界をリードするためには、これからの化学には数学と物理学の知識が絶対必要になります。
    今回は「化学反応と化学構造に関する理論」について平易にお話しできればと考えております。そのため、「高校の有機化学が好きだから」と言う理由で化学科を志望している学生には、私のお話は多少きついかもしれません。
  4. (4) 化学講座2
    名古屋大学大学院 理学研究科 物質理学専攻(化学系)有機化学研究室
    准教授 山口潤一郎 先生
    「分子レベルのモノづくり研究」
  5. (5) 生物講座
    名古屋大学 遺伝子実験施設
    准教授 井原邦夫 先生
    「ゲノム情報から生命が理解できるか?」

講座のようす

講座のようす
講座のようす
生徒の感想等
  • 時間スケールが人間の寿命より遥かに長くて魅力的だった。先生がとても楽しそうに話していたのが印象的。
  • ・物理学等の計算で、動きや惑星の存在する位置を求めることができることに驚いた。宇宙論には素粒子論や哲学思想のようなものまで様々な学術分野が取りこまれているような気がした。
  • ・実験物理は、あることを証明するだけでなく、何もない中から活路を見いだしていくということで、困難なことであり、根気もいるものだと分かった。
  • ・眼に見えないことを、具体的な例を出して説明していただいたので、分かりやすかった。
  • ・内容は難しかったが、聴いていて面白かった。ゲノム情報が分かればすべて分かると思っていたので、分からないことも多いということに驚いた。