MCスプラウト 数学 夏の学校 「数学と身近な現象 コロナ禍から渋滞まで」

7月28日(金)、名古屋大学大学院多元数理科学研究科教授の大平徹先生に「数学と身近な現象 コロナ禍から渋滞まで」というテーマの講座をお願いしました。
参加者は79名でした。

数学が世の中でどのように使われているか、4つの例で教えていただきました。

1つ目はコロナの予測。SIRモデルを使って感染者数のピークを低くする方法を提言したり、ビッグデータを用いて人々の活動と感染者数には2週間程度のずれが生じることを発見されたりしました。

2つ目は渋滞について。自ら動く物体の集団行動を調べる研究です。「最適速度モデル」をコンピュータで計算させると、現実と近い結果が得られました。

3つ目は暗号について。1960年代に提案された「公開鍵暗号」が1977年に「RSA暗号」として実現され、今も使われていることを教えていただきました。

4つ目は「追跡と逃避」。ダビンチの時代からあるテーマを多体化するとどうなるか、さらに遅れや揺らぎを加味した最新の研究について教えていただきました。