令和6年度SSH記念講演

10月17日(木)に、東京科学大学 総合研究院  スーパーコンピューティング研究センター  教授・センター長の青木尊之先生を講師に迎え、記念講演を開催しました。

「スーパーコンピューティングによる流体シミュレーション」という演題で講義をしていただきました。スーパーコンピューターを用いて空気の動きや水などの動きをシミュレーションするとで、様々なモノの動きのメカニズムを明らかにできることを、身近な現象を取り上げて、わかりやすく説明していただきました。

例えば、大谷翔平選手の投げる「スイーパー」という変化球は横に大きく曲がるのですが、青木先生の研究チームは、ボールの周囲にできる空気の渦の流れをシミュレーションし、大谷選手がボールの回転軸をどの方向にどのくらい傾けて投げているのかを解明されました。

また、豪雨や津波の際に生じる、大量のがれきや流木を含んだ流水の動きをシミュレーションし、流木の与える衝撃を計算などもされています。

流体シミュレーションによって、モノの動きのメカニズムを知ることはとても興味深く、また、私たちの生活の発展にも深く関わることが分かりました。

質疑応答も盛り上がり、「科学は面白いなぁ」とあらためて感じる機会となりました。

MCⅢ特別授業を実施しました

MCⅢ特別授業「飛ぶ」を3年理系クラス(304~308)を対象に実施しました。

1回目の授業では、風散布種子(アルソミトラ・マクロカルパ)についての講義や、翼の形状や上反角に関する内容(ベルヌーイの定理を含む)についての講義を行いました。これに加えて、班ごとに、模型の製作も行いました。

2回目の授業は、明和館(体育館)で、各班の模型の飛行時間を測定し、改良を加えました。改良作業の際は定量的な視点で取り組むことを心掛けました。

3回目の授業では、改良した模型についてのプレゼンテーションと相互評価を行い、滑空時間が長かったものについては、その理由を考察しました。

本特別授業では、生物や物理といった学びを基盤に、異なる分野の知識や情報を活用し、課題の発見と解決に向けた統合力や、社会的価値を創出する力を育成することを目指しました。生物と物理の教員がティームティーチングにより、生徒が主体的な探究活動を行い、多角的な視点から深い理解を得られるよう支援しました。

SSH部卒業生による特別講義を行いました!

SSH部卒業生による特別講義を行いました!

10月3日(木)、名古屋工業大学大学院修士2年の竹味和輝さんに特別講義をお願いしました。竹味さんはSSH部のOBで、当時は部長兼数学班の班長をつとめました。同期のOBの松下さんがアシスタントとして加わり、SSH部の現役生徒34名、OBの加藤さん、明和高校の教員4名が、2時間の講義に参加しました。講義内容は、高校時代に取り組んだ「魔方陣」の研究から始まり、大学で情報工学のプログラミングを学んでいることから、「魔方陣」生成のアルゴリズム研究の話に発展しました。そして現在は、アプリ開発コンテストで「ディズニーランドおすすめルート提案」が優秀賞を受賞したことをきっかけに、IT人材育成プログラムで知られる「未踏事業」にも採用され、そのアプリはAppStoreから25000ダウンロード達成したことを紹介されました。開発までの工夫や苦労話はなかなか興味深く、何の役に立つかわからない高校時代の「魔方陣」研究が、人気のアプリ開発につながっていることが驚きでした。

活躍するOBとの交流は現役生の刺激になり、とても有意義な時間を過ごすことができました。

「ダーウィンが来た!」にSSH生物班が登場します!!

SSH部生物班は、地域の野生動物の調査を行っています。この活動が、NHK総合「ダーウィンが来た!~キツネ大追跡!名古屋生き物調査隊~」で取り上げられます。ぜひ、ご覧ください。

放送日時:2024年10月6日(日) 19:30 – 19:58

大都会名古屋のど真ん中、名古屋城にキツネが現れた!?

警戒心が強く、めったに人前に現れないキツネがなぜ、どこからやってきたのか?

「名古屋生きもの調査隊」を結成し、その理由に迫ります。

音楽科 第73回定期演奏会のお知らせ

令和6年11月14日(木)16:15開場 17:00開演

愛知県芸術劇場コンサートホール

演奏会の詳細は以下のページよりご覧ください。

コンサート・公開試験 – 明和高等学校 (aichi-c.ed.jp)

入場無料 全席自由・要申込 入場券は以下URLよりお申込みください。

https://teket.jp/6619/37207

北海道研修1日目

私たちは8月24日から26日にかけて北海道研修を行いました。今日は、3日間の行程とその詳細についてご紹介します。

旭山動物園

北海道に到着した後最初に旭山動物園を訪れました。ここでは最初に旭山動物園の講師の先生に講演をしていただきました。この講演では、動物園の役割がただ楽しむだけではなく、自然保護や調査・研究、教育など多岐にわたっていることや、旭山動物園の特徴である行動展示や手書き看板などについて解説していただきました。特に印象に残っているのは、動物園は博物館であり、命を展示している場所だとおっしゃっていたことです。動物の命に感動してもらい、動物に興味を持ってもらいたいという思いを強く感じました。

講演の後は各自で設定したテーマごとに観察を行いました。北海道に生息する動物を数多く観察することができ、とても有意義な時間でした。

星空観察

1日目の夜は星空観察を行いました。士別博物館の学芸員の方に星座早見の使い方などを教えていただき、実際の夜空と照らし合わせながら観察しました。比較的雲が多く、一時は観察しづらい時もありましたが、それでも都会では眺めることができない満天の星空を見ることができました。

 

北海道研修2日目

北海道研修2日目は、士別市立博物館の本部先生のご指導の下、北海道の河川における外来種の調査を行いました。

天塩川と剣淵川の実態 フィールドワークでは、あらかじめ仕掛けた罠に大量のウチダザリガニが入っているだけでなく、網で探してもかなり捕まえられました。在来種のニホンザリガニがほとんど見られなかったことから、外来種が在来種の生息地を奪っているということを実感しました。

その後、四つの班に分かれて、獲ったウチダザリガニの全長と頭胸甲長、重量を測り、抱卵の有無と雌雄、鉗脚の欠損を確認しました。測っている最中もザリガニは動き回っていて、計量は苦戦しました。

二日目の研修を通じて、自然に直に触れることに楽しさを見出したり、特定外来生物の対策に何ができるのか考えたり、信号が少なくて感動するなど、みんなにとって大切なことから素朴なことまで気付かされた1日でした。自然を身近に感じられる貴重な時間でした

※本調査は士別市立博物館の調査活動の一環であり、特定外来生物ウチダザリガニの捕獲や取扱については、関係各所の許可を得て実施しています。

北海道研修3日目

酪農学園大学

 酪農学園大学では附属動物医療センターを訪れ、実際の動物医療を目の前で見学しました。MRIやレントゲンなどは人間と同じものを使用していることや、麻酔科や外科、内科などそれぞれの仕事をすべて分担していることに驚きました。また、動物の医療は人間の医療と同じように日々進歩しており、最新の情報を得るためには英語の論文や医学書を読まなければならないため、ただ動物の病気について知っているだけでなく、英語もできなければならないということが分かりました。

北海道大学

北海道大学では構内を散策したり、様々な学部や施設を見学したりしました。構内では多様な昆虫類を観察したり、クラーク博士の歴史について学んだりできて、北海道の自然の豊かさと歴史との深い関わりを実感しました。

まとめ

 3日目の研修では、これからの進路の一つである大学について深く学ぶことができました。特に酪農学園学では、動物病院に入って目の前で見て、触れるという、自分の世界を広げる貴重な経験ができました。