MCスプラウト 数学 夏の学校「ネットワークの不思議」

令和5年7月31日(月)、慶應義塾大学理工学部管理工学科教授の栗原聡先生に「ネットワークの不思議」というテーマの講座をお願いしました。参加者は56名でした。

蟻の最短経路探索や、ミルグラムの手紙実験など、具体例を交えながら、ネットワークについて講義していただいた。次に、グラフを用いて、隣接する頂点や、頂点の次数に着目しながら、クラスター係数やスモールワールドモデルについて教えていただいた。次に、ここまで話をしてきた、ネットワークの理論を用いて、新型コロナウイルスでの海外の感染状況と、日本の感染状況が大きく異なっていた要因について説明してくださった。日本では、コミュニティ間のつながりが弱く、特定のコミュニティで感染者数の増加があっても、それがほかのコミュニティに影響を及ぼすことは少ない。しかし、沖縄等の外部からの人の出入りがある地域では、コミュニティの中で感染者の大きな増加が見られた。講義の後半には、SNSの投稿と人間の行動の関係について、人の行動モデルを作成し、感染者数の推移をシミュレーションした結果を説明していただいた。