令和4年7月22日(金)、日本モンキーセンター(JMC)において、「一日研究員体験」を実施しました。

観察対象である「ジェイフロイクモザル」の特徴について、スポットガイドを聞きました。特徴的な指を見て、尾の使い方や個体の識別について教えていただきました。

赤見理恵先生のご指導の元、行動観察を実施しました。まず、仮説をグループで話し合いました。各自で事前に考えた複数の仮説の中から、2つのグループに分かれ行動観察を行うことにしました。

1グループ目は「しっぽの使い方」に着目し、使用回数とどのような時に使用するかについて観察を行いました。2グループ目は、集団の関わり合いに着目し、「レイコ」と「レイチェル」がどの個体と接触するかについて観察をしました。

30分間、1分ごとに観察を行い、その結果をグラフにまとめて発表しました。「尾ははしごをのぼるときより降りるときの方がよく使っている。」「観察個体の4匹の中の1匹は他の3匹が移動してから移動する。」「1匹は他の3匹のことをあまり意識していない。」など、多くの考察を導くことができました。


午後は、中部学院大学・日本モンキーセンターの林美里先生から「チンパンジーからみたヒト 進化と発達」というタイトルで講義を受けました。チンパンジー研究について、今までの研究の軌跡について伺いました。チンパンジーとヒトの発達について、同じ点と異なる点を、1つ1つの研究内容を丁寧に教えていただきました。また、行動観察を用いたBJ島の野生復帰プログラムについても教えていただきました。午前中に体験した方法を用いた、研究者による研究例を知ることにで、研究をより身近に感じることができました。
