4月25日(木)に、第1学年の生徒全員がMCガイダンスに参加しました。
午前中は、犬山市民文化会館で、中部学院大学教育学部子ども教育学科准教授の林美里先生から、「霊長類を研究する:ラボからフィールドまで」という演題でフィールドワークの意義についてご講演いただき、その後、日本モンキーセンター、キュレーターの赤見理恵先生から、「動物園でもできる!動物の行動観察入門」と題して、行動観察・形態観察の方法についてご講義いただきました。
午後は日本モンキーセンターへ移動し、霊長類の行動観察を行いました。各クラス8グループに分かれ、観察対象種3種についてそれぞれの班が独自の仮説を設定し、「瞬間サンプリング」の手法を用いて観察をしました。
<生徒の感想>
・チンパンジーの行動観察や実験の映像を見て、人間に似ているとひとまとめにするのではなくて比較しながらいろいろな視点で共通点、相違点をあげることでより深く研究できることを学べました。そして先生の講演のおかげでモンキーセンターでは与えられたテーマ以外のことでも比較を大切にして観察することができました。
・林先生の講演の中で、「ヒトはいつもヒト中心に物事を捉え、ヒトが1番優れた動物であると考えがちだ」という言葉が私の中で1番印象に残りました。今まで私もそんなふうに思っていたけど、林先生のお話を聞いて、ヒト以外の動物にもヒトと同じように個性や特徴があって、ヒトより優れた面もあることを知りました。自分の中で新たな発見をすることができた貴重な時間でした。
・たくさんの観察方法があることがわかりました。それぞれの方法に長所があり、どのような実験、観察をするのかによって、適切な観察方法を使うことが大事だと思いました。
・高校に入り初めての課外活動ということもあり、「行動観察」はどうやって進めて行けばよいのか不安でしたが、赤見先生が要所を詳しく教えてくださったおかげで、午後の調査は個体の違いや共通点を意識して進めることができました。
・今回のMCガイダンスで私は、研究と聞くと物理や化学の研究というイメージがあり、生物の研究とはどんな手法でするものなのか見当もつかず、またそれも生物の生態などについて調べるというものなのだろうと思っていました。しかし講演を聞いていく中で、その生物の生態だけでなく、特定の行動をとる理由や学習能力や概念の有無、それを他の生物と比較するなどまるで人間の心理学を調べるかのように研究しているということを知り、生物だけでなく研究をする、ということ自体の難しさ、深さ、そして面白さを学び、自分もMCⅠβの授業で自分の知りたいという気持ち大切にし、ワクワクするような研究を早くしてみたいなと思いました。