7月28日(月)、名古屋大学大学院多元数理科学研究科教授の岡田聡一先生に「カタラン数の組合せ論」というテーマの講座をお願いしました。参加者は41名でした。


はじめに、格子状街路の最短経路問題とパスカルの三角形の話から、二項係数についての紹介があり、それらを応用させる形で「カタラン数」についての紹介へと進みました。前半は、「カタラン数」を二項係数で表現する話で、計算で示すのではなく、格子状街路を使って、組合せ論的解釈によって説明がありました。トリッキーな部分はありましたが、様々なアイディアを駆使するところが面白かったです。
後半は、「カタラン数」からなる母関数を考えることで、数列(漸化式)の情報と関数の情報を対応させる内容について説明がありました。べき級数が登場するなど、高度な内容を含むためやや難しくなりましたが、場合の数の話に関数が登場するところが意外で驚きました。最後に、2分木や括弧の付け方、多角形の三角形分割など、「カタラン数」の解釈の具体例について紹介がありました。とても充実した時間となりました。