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SSHアラカルト

11 核融合科学研究所訪問

(1) 研究開発の課題

岐阜県土岐市にある核融合科学研究所を訪問し、事前講義、施設見学、実験実習、報告会を行った。

(2) 研究開発の経緯

7月19日(木)に実施した。貸切バスで核融合科学研究所まで往復した。講義・質疑応答2時間、施設見学1時間、実習2時間、報告会30分と、丸1日かけての講座であった。参加生徒は1年生9名、2年生20名の計29名であった。事前に実習テーマについて、研究所と相談し、本校生徒にとって適切なテーマ設定を行った。

(2) 研究開発の経緯

7月19日(木)に実施した。貸切バスで核融合科学研究所まで往復した。講義・質疑応答2時間、施設見学1時間、実習2時間、報告会30分と、丸1日かけての講座であった。参加生徒は1年生9名、2年生20名の計29名であった。事前に実習テーマについて、研究所と相談し、本校生徒にとって適切なテーマ設定を行った。

(3) 研究開発の仮説

一流の研究者から直接講義を受け、日本有数の研究施設を見学し、実験実習を行うことにより、研究者の探求心、論理的思考、創造的発想に触れ、研究の進め方や実験の方法を知って、「科学の方法論」を習得することができる。また、知識を広げ、科学への興味・関心、学びに対するモチベーションを高め、「総合的な知性」を育成することができる。

(4) 研究開発の内容・方法・検証

 講義では、後藤拓也助教より、核融合科学について、素粒子の反応から詳しくお話しいただき、質問に答えていただいた。核融合科学の現状、今後の展望などについても、お話いただいた。また、講義の中で「正しい知識をもとに判断を」という大切なメッセージをいただいた。講義の後、2班に分かれて、実際の研究施設(ヘリカル炉本体、制御室、液化機器室、展示室)の見学、実験実習(「プラズマと電磁波」「超伝導実験」)を行った。施設を見学し、その大きさ、複雑さを目の当たりにした。実験実習では、井口春和准教授、中西秀哉准教授、舟場久芳助教、今川信作教授、柳長門准教授、後藤拓也助教の指導のもと、「電子レンジでプラズマを作る」「スペクトルから原子を知る」「電磁波から温度を測る」「超伝導転移実験」「永久電流実験」「高温超電導磁気浮上列車」というテーマで実験を行った。いずれも非常に興味深い実験で、生徒は大変熱心に取り組んでいた。報告会では、それぞれの班の行った実験実習の内容を互いに報告し合い、共有した。
 生徒は大変熱心に講義を聞き、実験自習に取り組み、見学を行っていた。講座後のアンケートによると、95%の生徒が内容は高度であったと答えており、また、95%の生徒が内容が理解できたと答えた。また、参加生徒全員が、内容への興味がもてた、科学に対する興味が高まったと回答し、さらにこの分野について学びたいと回答した。高度な内容に触れる機会を得たと同時に、「科学の方法論」の習得、「総合的な知性」の育成に役立つ大変有意義な講座であったと考えられる。

講座の様子

核融合科学研究所訪問
核融合科学研究所訪問

12 名古屋陽子線治療センター訪問

(1) 研究開発の課題

名古屋市西部医療センター内にある陽子線治療センターを訪問した。施設を見学し、講義を受講した。

(2) 研究開発の経緯

7月27日(金)に実施した。当時は治療開始前で設備調整中である陽子線治療施設の見学、施設・治療についての講義、質疑応答で、約2時間の講座であった。参加生徒は1年生13名、2年生17名の計30名であった。事前に施設を訪問して打ち合わせを行い、生徒の学習進度を踏まえてお話いただいた。また、参加生徒にはあらかじめ資料を配布しHPを閲覧させて、質問事項を事前に提出させた。

(3) 研究開発の仮説

物理学・工学の成果を結集した陽子線加速器を用いて高度先端医療を行う施設である陽子線治療センターを見学し、それぞれの専門家から講義を受けることによって、それぞれの立場からのアプローチの方法を学び、「科学の方法論」を習得することができる。物理学、工学、医学、それぞれの専門家が協働して目的を達成していくことを学び、「総合的な知性」を育成することができる。また、さまざまな専門職について知ることにより、キャリア教育の一環となる。

(4) 研究開発の内容・方法・検証

医学物理士の歳藤利行博士により、陽子線加速器見学、陽子線加速器・陽子線治療についての講義をしていただき、放射線技師の安井啓陽技師により、陽子線治療施設見学と、実際の治療計画立案についての具体的なお話をしていただいた。また、岩田宏満医師にもご参加いただき、質疑応答を行った。
 生徒は大変熱心に講義を聞き、見学を行っていた。講座後のアンケートによると、95%の生徒が内容は高度であったと答え、全ての生徒が内容を理解できたと答えた。また、参加生徒全員が、内容への興味がもてた、科学に対する興味が高まったと回答した。下に示すアンケートの自由記述からも、高度な内容に触れる機会を得たと同時に、「科学の方法論」の習得、「総合的な知性」の育成に役立ち、かつ、キャリア教育としても、大変有意義な講座であったと考えられる。

・アンケート回答より

実際に、普通では見ることの出来ないものをたくさん見ることができて、とても勉強になりました。特に、加速器や電磁石のしくみ、ガントリーの正確さに驚きました。また、医者だけでなく、放射線技師、理工系博士と、様々な分野の専門家によって成り立っていることを知り、そのような職業に興味を持ちました。(1年女子)

講座の様子

名古屋陽子線治療センター訪問
名古屋陽子線治療センター訪問