MCスプラウト 数学 夏の学校「数学と身近な現象 コロナ禍から渋滞まで」

 7月26日(金)、名古屋大学大学院多元数理科学研究科大平徹教授に「数学と身近な現象 コロナ禍から渋滞まで」というテーマで講座をしていただき、中学生を含め、79名が参加しました。

 数学が世の中でどのように使われているか、4つの例で教えていただきました。

 1つ目はコロナの予測。SIRモデルを使って感染者数のピークを低くする方法を提言したり、ビッグデータを用いて人々の活動と感染者数には2週間程度のずれが生じることを発見されたりしました。

 2つ目は渋滞について。自ら動く物体の集団行動を調べる研究です。「最適速度モデル」に遅れや揺らぎを考慮すると、自然渋滞の発生が観測できました。

 3つ目は暗号について。1960年代に提案された「公開鍵暗号」が1977年に「RSA暗号」として実現され、今も使われていることを教えていただきました。

 4つ目は「追跡と逃避」。単純なルールを複数重ねることで、自然界で行われる動きと同じような動きをすることを見せていただきました。

 どの内容も最終的な計算をすることは難しくありましたが、立式の部分は単純な式で表せることが多く、「身近な数学」がよく分かる時間を過ごすことができました。