10月2日(金)、本校卒業生(2006年卒)であり、現在はウィーン大学上級研究員・日本学術振興会海外特別研究員として活躍されている 今 鉄男 先生を講師にお迎えし、「ゲノム進化学と医学への展開」と題した特別講義をオンラインで実施しました。

講義では、ゲノム解析によって生物の進化や多様性を解明する研究内容だけでなく、先生ご自身が研究者の道へ進まれた経緯や海外留学の経験、論文執筆の重要性についてもお話しいただきました。特に、研究と診療はいずれも「観察・仮説・検証」を繰り返す共通のプロセスで成り立っていることや、研究とは単なる発見ではなく、「整理し、発表するプロセス」であることが紹介され、生徒たちは多くの人と議論しながら研究を深めることの大切さを学びました。

また、ヒトゲノム解析や進化学研究が医療へ応用されている事例も紹介されました。多様な生物のゲノムを比較することで、生命現象や病気の仕組みを解明しようとする最先端研究に触れ、生徒たちは生命科学の可能性と奥深さを実感する機会となりました。
さらに、海外での研究活動や留学経験についてのお話は生徒たちに強い印象を残しました。異なる文化や価値観をもつ研究者との交流を通して、新しい視点や発想が生まれること、日本独自の研究文化や強みも大切にしながら世界とつながることの重要性について学びました。

講義後のアンケートでは、「今回の講義を通して、人から離れた生き物を調べることにも大きな意義があると改めて気づくことができました。将来取り組みたい研究への思いをさらに強くするとともに、自分自身の進路についても深く考える機会となりました。」という感想が寄せられるなど、多くの生徒が研究の魅力や将来の進路について考える契機となりました。
今回の講義は、生命科学研究の最前線に触れるとともに、生徒たちが研究の意義や社会とのつながりについて理解を深め、自身の探究活動や将来の目標を見つめ直す貴重な機会となりました。
なお、今先生とは、先日開催された第28回日本進化学会においてSSH部生物班がポスター発表を行った際にお会いする機会をいただきました。そのご縁から今回の特別講義が実現しました。貴重な発表の機会と新たな出会いの場を提供してくださった日本進化学会の皆様に、改めて感謝申し上げます。
