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SSH国際交流

SSH国際交流事業について

本校では平成25年度よりSSH事業の一環として国際交流事業に取り組んでいます。
平成25年度はオーストラリア(ボーカムヒルズ校との交流等)、平成26年度はイギリス (ウェストミンスター校との交流等)にともに3月に生徒を派遣しました。
平成27年度以降もオーストラリア、イギリス交互に隔年で訪問する予定です。

◇平成27年度 オーストラリア海外研修

SSHオーストラリア海外研修の報告

SSHオーストラリア海外研修報告書(PDF)  平成28年3月4日(金)~平成28年3月13 日(日)

「研究開発実施報告書[5年次](平成28年3月)」(PDFファイル)の 78ページ(冊子の74ページ)「SSH海外研修」もご覧ください。

事前研修の様子をいくつか紹介します

2月29日(金) 第10・11回 語学研修③、第2回プレゼンテーションリハーサル

生徒たちは5日間にわたる第4回定期考査を終え、今日の午後から約4時間に及ぶ研修に入りました。
研修の前半は外国人講師2名を招いてのディベートの研修です。今回のテーマは“Artificial intelligence will be a vital part of our life or not”。技術の発展に伴い、私たちの生活にも身近な存在となりつつある人工知能について、「必要不可欠である」と考えるチームAと、「とても危険である」と考えるチームBとに分かれてのディベートに臨みました。

事前研修17 受講生徒は事前課題として、“Famous scientists says A.I. could destroy us.”という、Hawking教授が人工知能についてどのように考えているかについての記事に目を通しています。1つのチームの中でさらにペアを作り、人工知能によって得られるbenefitについて2点ずつ挙げていきます。チームBはそれらに関する意見をチームAが持ち出してくるであろうことを予想し、それらをふまえた上で、自分たちの意見にどのように持ち込んでいくかを相談するなどして、ディベートに備えていました。
30分間の準備の後、いよいよディベート本番です。前回は意見を出すことが出来なかったので、今回こそは…という意気込みで最初に意見を述べた生徒もいましたし、語学研修の集大成として、非常に良い雰囲気の中で意見を戦わせることが出来たと思います。さらに、1つ1つの意見の間に流れる沈黙の時間が短くなってきたことから、反応の速度や自分の意見を英語でまとめる速度がレベルアップしたことが顕著に見受けられました。

事前研修18 後半は第2回プレゼンテーションリハーサルでした。今回は約8分間のプレゼンテーションの後、英語での質疑応答にもチャレンジしました。考査直後であるにもかかわらず、プレゼンテーション自体はしっかりと準備し、練習を重ねてきた様子が伝わってきました。
しかし、英語での質疑応答には、どの班も苦戦していました。まさかそんな質問が来るとは…と驚く様子や、そこまで調べていない…と焦る様子が見受けられましたが、なんとか1つ1つの質問に対して一生懸命対応しようと努力していたように思います。私たち日本人にとっては当たり前のことでも、現地で行うプレゼンテーションを聞く生徒たちにとってはなじみのない内容ばかりのはずなので、改めて下調べをしたり、どのような点が疑問に感じられるのかについて考えてみたりと、自分たちに出来ることは直前まで時間を使ってやりきってほしいと思います。

さて、今週金曜日には待ちに待った出発の時を迎えます。旅行会社の方を招いての直前指導では、入国許可証などの重要な書類を渡され、パスポートの取り扱いについての注意事項や海外旅行の心得などについての話があり、いよいよ本番…という雰囲気が高まっていくのが感じられるような時間となりました。生徒たちの様子を見ていると、オーストラリアへの渡航を楽しみに待ちわびているというよりも、当日が近づいてくるにつれて不安が増していっているような表情もちらほら見受けられました。引率教員からは、「失敗をして、その状況を自分なりに努力しながら打破することによって成長するんだよ」という言葉もかけられ、少しずつ表情が引き締まっていくような気配もありました。「日本では沈黙は金とされるが、海外では沈黙は『禁』なので、積極的に自分の意志をアピールしていこう」という話もありました。現地で感じられる文化の違いに圧倒されて飲み込まれてしまうのではなく、それを楽しみ、たくさんの刺激を受けて、それらを自分なりに吸収しながら視野を広げていってくれることを期待しています。
帰国後、15人全員が全日程を健康に過ごし、新しい自分と出会って大きく成長した結果を報告できたらと思います。

2月12日(金) 名古屋大学大学院留学生との交流

事前研修13 今日は名古屋大学経済学研究科の根本二郎教授と4人の留学生をお招きし、交流を深める機会が設けられました。今回の研修でmoderatorを務めてくださったのは、以前に「英語による数学の講義」でお世話になったチャチャ先生でした。最初に根本教授からご挨拶をいただき、それから明和生4~5人+留学生の方々というグループでの自己紹介からスタートです。もちろん、この2時間のコミュニケーションは全て英語です。留学生の方々は中国・台湾・モンゴル・インドネシアとアジア圏出身ですが、みなさんとても英語が流暢です。各グループの留学生の方が中心となり、それぞれの自己紹介に対して質問を交えたりしながら進めてくださいました。

事前研修14 グループ全員の自己紹介が終わり、次はIce Breaking Activityの「T-shirts」です。配られた紙を真っ白のTシャツに見立て、各々が自分を表すさまざまなモチーフを、あたかもTシャツをデザインするかのように描いていきます。Tシャツが完成したら、教室内を歩き回ってペアを作り、それぞれのTシャツのデザインをきっかけに会話を広げていきます。初めて会った相手はもちろん、共に研修を進めてきたメンバーの間でも新たな発見があり、教室内にはたくさんの英語が飛び交っていました。

事前研修15 続いて、今回のメインイベントであるGroup Discussionです。事前に配布された2種類の新聞記事について自分たちの意見を述べながら、留学生の方々からも意見をいただきます。主なねらいは自分の意見を的確に相手に伝えることです。今までに行ってきたDebateの研修を思い出しながら、お互いの意見を理解しようと集中力を研ぎ澄ませている様子が伝わってきます。その後、グループの意見を英語で発表することを意識しながら、それぞれの主張をまとめていきます。

事前研修16 最後に、Report on the Discussion―各班の意見発表です。どのような意見が出たのか、新たな問題点は何か、それに対する対策として浮かび上がってきた意見はどのようなものであったか…などなど、その場で瞬時に意見をまとめ、自分の意見に偏ってしまわないように配慮しながら発表します。当初は各グループの留学生の方にまとめていただく予定でしたが、どのグループも積極的に手を挙げて発表しようとする明和生の姿が見られたことに頼もしさを感じました。研修の終わりには根本教授からの総評をいただき、参加者全員で記念写真を撮影し、終了となりました。

研修後、留学生の方々に生徒たちの印象について聞いてみました。すると、英語のレベルがとても高いので、もっと自信を持つべきだとのコメントをいただきました。以前の研修で生徒たちの積極性がもう一歩…とおっしゃっていたチャチャさんも、この1ヵ月で見違えるほど積極的になりましたね、という感想を述べてくださいました。その一方で、生徒たちはあまりにも謙虚すぎる、との声もいただきました。「13年間ピアノを習っています」と自己紹介をした生徒に対して「それなら上手にピアノが弾けるよね」と言うと、「そんなことありません、とても下手です」と返され、混乱したという具体例も教えてくださいました。
いよいよ研修本番まで1ヵ月を切っています。生徒たちは研修を通じて確実にレベルアップしてきています。自信を持ってオーストラリアに向かうことが出来るように、残りの期間も最大限の努力を尽くしてもらえたらと思います。

2月2日(火) 第1回 プレゼンテーションリハーサル

いよいよ今日は第1回プレゼンテーションリハーサル ― 派遣メンバーが決まった昨年12月から2人ないしは3人のグループで進めてきた課題研究の中間報告の日です。
約1ヵ月後に迫りつつあるオーストラリア研修ですが、現地ではボーカムヒルズ校の生徒を前にして、約8分間の英語によるプレゼンテーション+英語による質疑応答を予定しています。9泊10日の行程の中には様々なアクティビティが含まれていますが、その中でもメインイベントとなっているのが、この課題研究・プレゼンテーションなのです。
リハーサル当日は本校AETのリチャード先生にお力を貸していただき、また、各グループの指導を担当してくださっている英語科の先生方にも同席していただきながら進めていきました。

生徒たちが選んだテーマはおせち料理・和菓子・緑茶といった日本文化を紹介するもの、建築や音楽について日本と西洋とを比較するもの、そしてゼオライトの活用や特殊相対性理論による速度合成などSSHである明和高校ならではのテーマに関するもの…などなど、それぞれのグループの個性が色濃く打ち出されたものとなりました。
生徒たちは研究を進めるだけでなく、自分たちの研究の成果を英語でプレゼンテーションすることも求められます。また、本番では原稿に目を落とすことなく、常に観客に視線を向けながらプレゼンテーションをすることが前提となるので、正確で流暢な英語だけでなく、自分たちの発表内容がきちんと伝わるようにするためのアプローチにも意識を向けなければなりません。グループによっては、日本語でのプレゼンテーションであったとしても、観客に内容を理解してもらうことが難しいようなテーマを選んでいる生徒たちもいます。生徒たちは自分たちの出番を緊張しながら待っていましたが、その一方で、他のグループはどんな風に工夫を凝らし、どれほど練習を重ねてきたのだろうか…と、自分たち以外のグループの進行状況にも強い関心を持っているように感じました。

事前研修12 各グループのプレゼンテーションが終わるごとに、AETのリチャード先生が個別に指導をしてくださいます。本校英語教員もそのアドバイスを一緒に聞きながら、発音のチェックや、プレゼンテーションに用いるスライド内の英語のチェックをしていきます。日本文化を紹介するグループは、日本語の専門用語をボーカムヒルズ校の生徒たちに理解してもらうためには、どのような工夫が必要であるかについてアドバイスをいただき、特殊相対性理論について発表するグループは、通常の授業では学ぶ機会がないような難しい専門用語の発音の仕方について、マンツーマンでチェックをいただきました。

全てのグループのプレゼンテーションリハーサルが終了し、最後にリチャード先生からご講評をいただきました。 どのグループも非常に質の高い研究に取り組んでおり、また、プレゼンテーションに関しても非常に熱心に取り組んでいることが伝わってきたと言っていただきました。ただし、thの発音(これに関しては、日本語の発音にはない音なので、正確に発音することは本当に難しいと思います・・・)やshiとsiの区別など、改善できる点はまだまだ多いとのことでした。それらを改善するために、英語字幕を表示しながら映画を見たり、発音記号を辞書でチェックする癖をつけたり、グループのメンバー間でそれぞれの発音を互いにチェックし合ったりと、さまざまな方法を教えていただきました。発音の上達にはとにかくRepetition!!! (繰り返すこと!!!)というアドバイスをいただき、翌日にはリチャード先生の元に指導を申し込みに行く生徒たちの姿も見受けられました。
次回のプレゼンテーションリハーサルは2月29日です。その日が現地研修直前の最終リハーサルでもあります。約3週間の間には定期考査も含まれますが、今回からどれだけブラッシュアップされたプレゼンテーションになるのか、今からとても楽しみです。

1月29日(金) 第6回 語学研修②

外国人講師2名をお招きし、英語によるディベートの研修を行いました。
今回のテーマは”All new fathers should get four months of paid paternity leave or not”。
前回のテーマに比べて、生徒たちの実生活にはあまりなじみのないテーマだったので、意見交換やディベートの最中にもかなり苦戦している姿が見受けられました。

事前研修9 受講生徒は事前課題として、“Facebook boss to take paternity leave”というFacebookのCEOであるMark Zuckerbergが父親として育児休暇を取得したことについての記事に目を通しています。
当日は講師の方の説明に従って、“four months of paid paternity leave is too much”派のチームAと“all new fathers should get four months of paid paternity leave”派のチームBにランダムに振り分けられ、約1時間に及ぶチームごとの準備の後、30分間のディベートに挑みました。

事前研修10 研修当日はインフルエンザが流行し始めており、チームAの生徒はなんと5人…その分、1人1人がしっかりとした発言が出来るように、先生の指導のもと、準備を進めていきます。
今回の争点は育児休暇取得の是非ではなく、父親が「長期にわたる」育児休暇を取得することに対する意見が求められます。
まずは、目安として設定された4ヵ月の育児休暇取得について、良い点と悪い点について、意見を出していきます。また、bath time(入浴)やfeeding(食事)、playing(遊び)、discipline(しつけ)、being a role model(子どもの手本になること)など、各項目について父親が果たす役割と母親が果たす役割との間に差があるかどうかについても、意見を出していきます。AETの先生からは、「正しいことを言わなければ・・・」とか、「間違っていたらどうしよう・・・」という気持ちは一度捨てて、とにかく自分の意見を述べてみようというアドバイスをいただきました。

事前研修11 そして、いよいよディベートの始まりです。
やはり今回のテーマは難しかったようですが、“I don’t understand. Please explain that again.” や“Could you repeat that?” などの表現を用いながら、相手の発言内容をなんとか理解し、それに対する自分の意見を述べようと努力する様子がうかがえました。また、より説得力のある発言を目指して、事前に調べてきた統計データを紹介するなど、前回の研修をふまえて各々が工夫を凝らしているようにも感じられました。

前回に比べて、自分の意見を述べることに対するハードルが下がり、さっと手を挙げて発言できる生徒が増えてきたように感じています。ディベートの研修はあと1回。また、2月12日には名古屋大学大学院の留学生の方々をお招きし、時事問題について意見を交換するという機会も予定されています。現地では、ホームステイ先や学校での会話の中で、どんなトピックが話題に上るかわかりません。英語を使うきっかけを積極的に作ることができるように、あらゆることに興味を持ち、自分の意見を持つという姿勢も身につけてくれることを期待しています。

1月19日(火) 第5回 語学研修①

外国人講師2名をお招きし、英語によるディベートの研修を行いました。
今回のテーマは“There should be a limit on how long people spend online or not”。

事前研修6 受講生徒は事前課題として、“Young Brits on Internet 27 Hours A Week”というイギリスのある調査についての記事に目を通しています。 当日は講師の方の説明に従って、“should be a limit”派のチームAと“should not be a limit”派のチームBにランダムに振り分けられ、約1時間に及ぶチームごとの準備の後、15分間のディベートに挑みました。

事前研修7 チームごとの作戦会議はもちろん英語で。 それぞれ相手チームがどのような主張を想定するのかを考えながら、各ウェブサイトの長所・短所を挙げたり、現時点での問題点とそれに対する解決策について意見を交換したりと、限られた時間の中で着々と準備を進めていきます。
講師の方は生徒の出す意見に対して“Why?”を繰り返します。ディベートにおいて有効なのはきちんとした理由付け。最初は遠慮がちだった生徒たちも、時が経つにつれて、どんどんジェスチャーを交えて「伝える」ことに積極的な姿勢を見せるようになってきました。

事前研修8 そして、いよいよ勝負の時。
“Wait to lose?”という挑戦状をたたきつけながら、相手チームが到着しました。「1人1回は発言しよう」という目標のもと、“should be limit”派のチームAからディベート開始です。チームAの主張→チームBの反論+主張→チームAの反論+主張…という形式で議論が進行していきます。
15分間で目標としていた「1人1発言」を達成することが出来ました。

自分の意見を伝えようとする姿勢、発言しようという積極性は受講生徒たち全員から感じられ、とても有意義な時間になったように思います。しかしその一方で、相手の意見を認めた上で反論し、自分の主張を的確に伝えることの難しさ、素早いレスポンスや相手を説き伏せる展開力…まだまだ課題は山積みです。
そして何より、今回の研修から、ディベートには綿密な準備が必要であるということをひしひしと感じたようです。
あと2回の語学研修を通じて、さらにブラッシュアップされた英語を話せるようになることを、そして本校の代表として、1人の日本人として、自分の意見を的確に表現できるようになることを期待しています。

1月12日(火) 第4回 英語による数学の講義

名古屋大学院生のAde Irma Suriajaya先生(チャチャ先生)を講師としてお招きし、Solving Equations ―方程式の解き方について― というテーマの講義を英語で受講しました。

事前研修3 当日は、英語による司会・進行も生徒たちが担当しました。
いよいよ講義が始まり、チャチャ先生のスムーズな英語が教室中に響き渡ります。受講生徒たちは、慣れない専門用語がたくさん出てくる中で、必死にチャチャ先生の授業についていこうとしている様子がうかがえます。
最初は生徒たちからの反応があまりにも静かで、この雰囲気のままで終わってしまうのかな…と心配にもなりましたが、途中から、チャチャ先生の計算を英語でサポートしたり、解を答えることで講義に貢献しようとしたりする生徒の姿も出てくるようになってきました。

事前研修4 最初は簡単な一次方程式から始まった講義も、二次、三次…と高次方程式まで内容が進み、三角関数などさらに高度な内容にも言及されました。講義の後半には、オーストラリアで受ける授業を想定して、さまざまな数学用語を英語で表すとどのようになるのかを説明していただきました。
講義も終盤となり、チャチャ先生から“Do you have any questions?”という質問が投げかけられました。すると、講義の内容を受けて、今まさに授業で習っている数学用語を英語で表すとどうなるのかを質問したり、講義の中でわからなかった部分を質問したりと、生徒の積極性が垣間見られる瞬間が少しずつ増えてきました。

事前研修5 研修の最後には、代表生徒が英語で感謝の言葉を述べました。今回の受講生徒たちは、英語は好きだけど数学は苦手…であったり、数学は得意だけど英語には自信が無い…であったりと、1人1人の学習到達度や意欲には、多少なりとも差があったように思います。
それでも、最後まで意欲を持って講義を受け、発言をしたり、質問をしたりと自分から積極的に英語を使う機会を作ろうとする姿勢を見せる生徒が多かったことは、とても大きな成果であったと感じています。
しかし、まだまだ積極性が足りないということも事実です。講義後のプリントにはたくさんの数式や文字が並び、講義を受けながら必死にノートを取った様子や、自分なりに質問を絞りだそうとした様子が、手に取るように伝わってきました。そこまでの努力と気持ち、心意気を、もっともっと積極的に表現することが出来るようになってもらえたら…と期待しています。
早くも研修の3分の1が終わってしまいました。第2回から4回まではインプットが中心でしたが、次回からは、いよいよアウトプット中心の研修が始まります。1つ1つの研修を大切にしながら、自分の英語力を、そして研修に臨む上での責任感を、さらに高めていってくれることを期待しています。

12月15日(火) 第2回 オーストラリアについて

今回の研修では、本校の地理担当教員による講義を受けました。
テーマは、まさに「オーストラリア」。約3ヵ月後には自分たちが本校の代表として降り立つ国です。世界各国の中でも比較的親しみを感じる存在である一方で、歴史や文化など、まだまだ知らない事実がたくさん潜んでいる印象のあるオーストラリア。少しでも理解を深めて、現地のホストファミリーやボーカムヒルズ校の生徒とのコミュニケーションのきっかけを作ることができたら…と感じています。

事前研修1 第1回の研修は説明会と顔合わせであったため、実際に講義を受けるのは今回の研修が初めてです。どことなく緊張感の漂うムードの中、講師の吉原先生がパワーポイントを用いながら、話を進めていきます。吉原先生は以前に何度かオーストラリアを訪れた経験があるようで、当時のオーストラリアの様子や自分の実体験を交えながら、様々なジャンルにわたって、オーストラリアについての基礎的な知識を伝えてくださいました。

事前研修2 オーストラリアの歴史を学ぶ上で、イギリスとの関係性を理解することは必要不可欠です。他にも、先住民アボリジニの存在、イギリスからの独立のプロセス、連邦移民制限法・白豪主義など民族間差別を増長させるきっかけとなった政策、そして日本はどのようにオーストラリアとの関係を築いていったのかなど、オーストラリアを訪れる上で身につけておかなければならない事柄を吸収するための良い機会になったようです。

今回のSSHオーストラリア海外研修に参加する生徒たちは、これらの事前研修と並行して、現地のボーカムヒルズで行うプレゼンテーションの準備も進めています。第1回の事前研修で決めたテーマに基づいて、英語での原稿や、発表用のパワーポイントを作成するなど、やらなければならないことはたくさんあります。今回のプレゼンテーションは2人あるいは3人のグループで行うため、グループのメンバーとの話し合いを通じて上手に役割分担をしながら、お互いの負担をフォローしつつ、進めていく必要があります。ほとんどの参加生徒が、この研修を通じて初めて会った生徒同士でグループを作っているため、相手とのコミュニケーションを図り、自分の研究したいことや持っている知識を共有するという初期段階の打ち合わせにも、少し時間がかかっているようです。それに加えて、1週間後から始まる冬季休暇を十分に活用しながら、自分自身の英語力のブラッシュアップもしなくてはなりません。
それでも、本校の代表として研修に参加する責任感、そして何より研修に参加して自分の目標を達成したいという強い意志をモチベーションに、自分自身を高め続けてくれることを期待しています。