2024年7月29日、本校にて日本学術振興会主催のサイエンス・ダイアログを行いました。今回は大阪大学大学院工学研究科のPierre Vinchon先生にプラズマによる材料加工についてご講義いただきました。
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まず大切なこと
What is science? What is research? これらの違いは何だろう、とVinchon先生はまず質問されました。
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科学は既存の知識を意味し、研究は未知の世界を探索すること。様々な人々が研究を行うことで、未知の事柄が共通の知識となっていきます。
プラズマとは
そしてプラズマの説明です。プラズマには2種類あります。
– コールドプラズマ: 半導体などに使用されます。
– ホットプラズマ: 核融合などに使用されます。
プラズマは物質の第4の状態であり、太陽もプラズマの一形態です。宇宙に存在する物質の99%はプラズマなのです。
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講義では、実際にプラズマを作る実験が行われました。簡単に作成できるコア・プラズマを用いて、プラズマ発生装置で色を見る実験や、プラズマ検知装置でエネルギーの強さを計測する実験が行われました。
実験1: プラズマ発生装置で色を見る
実験2: プラズマ検知装置でエネルギーの強さを計測する
これらの実験では、蛍光灯ではランダムなピークが観察され、太陽光では富士山のような山が見られました。さらに、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどで発生させたプラズマの違いも観察しました。
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プラズマ技術はトランジスタの製造に不可欠です。トランジスタは非常に小さく、複雑な処理ができるため、コンピュータの性能向上に貢献しています。しかし、そのサイズが非常に小さいため、微小なエラーで壊れてしまうため、コントロールが非常に難しいです。そのため、真空チャンバーや大規模な装置が必要となり、高価な設備が求められます。
例えば、スマートフォン一つにも何十億ものトランジスタが含まれており、そのサイズは年々小さくなっているため、コンピュータの性能も年々向上しています。また、プラズマはカーボンの加工にも使用されており、そのコントロールの難しさから大きな装置が必要となります。
講義の最後には質疑応答が行われ、参加者からの質問に答えました。特に、プラズマのコントロールの難しさについて多くの質問が寄せられました。
今回の講義を通じて、参加者はプラズマ技術の基礎から応用までを学ぶことができました。先生のお話により、未知の世界を探求することの重要性と、プラズマ技術の可能性について深く理解することができました。